絵が上手い人は萌え絵も上手く描けるのか

絵が上手いと言うのは、コップならコップを、椅子なら椅子を、実物と比べて破綻していない・デッサンがしっかりできた絵を描ける人を基準に言っています。

そう言う絵が上手い人は基礎ができているので、何を描いてもそんなにおかしな事にはならない…と考えられます。

そういう人なら、普段描かない萌え絵を描いてみたとしても当然萌え絵が上手く描けると思いますよね。

「何をそんな当然の事を…」って感じですが、以前「人気の萌え絵師がみんな萌え絵以外の絵も上手いかと言ったらそうでもない」と言うお話をしたと思います。上手い絵が描ける事と萌え絵が描ける事は必ずしもイコールではないと言う事です。

要するに、例えば美術における絵と漫画やアニメの絵って違いますよね。

以前、奈良のマスコットキャラ・せんとくんが物議をかもし出しました。ちなみにせんとくんのキャラクターデザインをした方は、籔内佐斗司氏と言う仏像の彫刻をメインに作成しているプロの作家です。彫刻家と画家は違うと言われそうですが、物体の形や性質を正確に把握して立体として表現できる能力はやはりプロです。私自身もせんとくん自体は下手だとは思いません。

ただ、当時の人々が期待した「万人が思い描く可愛らしいキャラクター」とはあまりにかけ離れていた…と言う事は確かだと思います。絵を描く事に関してのテクニックが優れているからと言って全てのジャンルの絵に対応できるかと言うとそれとは訳が違うと言う事です。

萌え絵に関しては、個人の嗜好や主観を省いて描く場合ならば、万人受けする萌え絵を描く事は技術的にも十分可能でしょう。けれども、オリジナリティを追求した萌え絵となると個人差が顕著に出て来ます。

萌え絵のしてもそれ以外のデザイン画に関しても、嗜好やセンスが大きく関わる事には変わりないのでしょうけど…。